「良いものを少しだけ」の罠~お金という現実はいつもそこにある~
今回の記事は今まさに私が「失敗した!」と思っている話です。
シンプルライフを目指すようになってから、持ち物の量を減らした代わりに、一つ一つのモノにこだわりたい気持ちが強まっています。
いちばんそれが顕著に表れているのは服です。
全く着ないまま、長期間放置されている服はなくなりました。
しかし、被服費は減るどころかいつのまにか増えてしまい・・・。
新年に今年の被服費の年間予算は24万と決めたはずが、4月が終わった時点で20万円近くを使ってしまっていたのでした。
これだけお金を使ってしまった原因は?同じことを起こさないためにはどうしたらいいのか?
そんな反省文(?)を読んでいただき、同じ過ちを犯さないでいただければ幸いです。
何にお金を使ってしまったのか
お金を使ってしまった原因に入る前に、まず被服費の年間予算について書いておこうと思います。
ここでいう被服費は、服だけでなく、化粧品や美容院代も含めたお金、つまり見た目を整えるのに必要なもの全般を含めています。
服代や美容院代は月によってかなり変動するので、月ごとではなく、年間で予算を決めるようにしています。
月2万×12カ月=24万円が年間予算です。
買ったものは手帳に書き留めているので、どんなアイテムにいくら使ったかは手帳を見れば一目で分かります。
分析したところ、特にこんなものにお金を使っていました。
①トレンチコート
試着をしまくってこだわりぬいたトレンチコートは42,120円。
元々の予算は2万円程度でしたが、長く(5年以上)着るつもりで、予算オーバーだけど購入。
こだわった記録は下の記事をご覧ください。
lifeisanadventure.hatenablog.com
②水着とサングラス
南の島に旅行する前に新調しました。
水着はすでに持っていましたが、ずれやすかったので、ずれにくい形のものを探して購入。
カバーアップも含めて23,544円。ちなみに予算は15,000円程度でした。
サングラスはzoffで10,800円。
迷いに迷ってフレームを選び、カラーレンズを入れてもらったカスタマイズ品です。
結局旅行中にはつけずじまい。日本国内でつける機会はなかなかなく、無駄な買いものになりかけました。
ちょうど2日前、家で使っている度入りのメガネがこわれてしまったので、レンズを交換して普段使いのメガネに変えようと思っています。
③ヨガウェア
最初はユニクロなどで安い服を買って始めたヨガですが、7,8カ月ほど続いたので、ヨガブランドの気分の上がるウェアが欲しくて購入。
それに関係する記事はこちら
lifeisanadventure.hatenablog.com
ヨガウェアの値段はTシャツ・インナー・レギンスで合計20,196円でした。
予算はあまり考えていなかったです。
そのほかにも服は買っているのですが、枚数が大幅に増えたり、価格がやたらと高かったりすることはあまりありませんでした。
消耗品であるインナーや最低限の化粧品・美容院代はむしろ減ったくらいです。
なぜお金を使ってしまったのか
上で挙げた「お金を使ってしまったもの」を分析してみると、財布のひもがゆるくなってしまうのはどんなときか、傾向が見えてきました。
①長く使うつもりで買うもの(=5年着るつもりのトレンチコート)
アウター・通勤バッグ・財布などは、毎年のように買うものではありません。
私の場合、一つのものを、毎日のように使い、3年くらいはそれを使い続けます。
高頻度で長く使いたいものだからこそ、妥協しないでいいものを選びたいと思うと、お金のことは二の次になってしまいます。
②イベントのための出費(=今回なら旅行で着た水着など)
水着、浴衣、結婚式に呼ばれた時のドレスなど。
着る頻度こそ少ないですが、ここぞというときに使うものです。
一度着たきりで処分するのはあまりにもったいないので、これらについても5年くらい着ることを想定して選びます。
やっぱり妥協しないでいいものを買いたいと思ってしまい、お金のことは二の次です。
③自分を向上させるもの(=心身のバランスを良くするためのヨガ、に使う服)
ヨガウェアは消費というより投資のような気持ちで買いました。
ふさわしい服装であれば、高いヨガブランドのヨガウェアなど買わなくてもヨガはできます。
しかし、おしゃれな服があれば、スタジオに通うのがもっと楽しみになるはずと思ったのです。
おしゃれなウェアはそれなりの価格がします。気に入ったものをワンセット買うだけで、2万円出費してしまいました。
ここまでの理由(言い訳)を見ていくと、「投資」の意味合いが強いものほど、予算を気にせずお金を使ってしまう傾向があるようです。
また、それほど枚数が増えていない「そのほかの服」(トップス・ボトムス・軽いアウターなど)についても、問題がないわけではありません。
学生の頃は、服1枚3000円でも高いと思っていましたが、今では5000円~8000円程度が普通という感覚です。
仮に学生の時と買う枚数が変わらないとしても、単価が上がっているので服代は倍以上になってしまいます。
この原因は、手持ちの服の枚数を減らしたことで、本当に気に入った服だけを着たいという気持ちが強くなったことだと考えています。
微妙な服を手放す代わりに、気に入った服があれば新しく購入するので、買う枚数は減らず、
少数精鋭でいいものを持ちたいという気持ちが強くなったことから、買う服の単価は上がります。
そうなるとチリツモで、全体としての被服費はじわじわと高くなっていってしまうのです。
同じ過ちを繰り返さないために
①予算の残額を把握する
上の方で、被服費については、年間予算を決めて、買ったものとその値段を手帳に書いていると書きました。
しかし、大きな落とし穴がありました。
書いたものを手帳に書くことだけで満足して、予算の残額を計算していなかったのです。
年間の予算がいくら残っているか把握していれば、無駄な買い物は減ると思いますし、お金を使い過ぎているんじゃないかという漠然とした不安を感じることもなくなります。
これからは面倒くさがらずに、予算残額をきちんと把握した上で、買い物をするかを考えようと思います。
②減価償却の視点を忘れない
減価償却を簡単に言うと、高価で長く使えるものの費用を買った年に全て計上するのではなく、1年あたりの費用を計算して、毎年その価格分だけの費用が掛かっているとみなすというものです。
例えば5万円のコートを5年間着続けるとしたら、毎年1万円がコート代としてかかっていると考えます。
高価で長く使うものは特に、少しくらい高くてもいいやと甘く考えがちです。
だからといって、消耗品と長く使えるものでは、出せるお金は同じではないでしょう。
同じ1000円でも、すぐにやぶれてしまうストッキングなら高く感じる一方、丈夫で流行に関係ないデザインのトートバッグであれば安いと感じるかと思います。
1年あたりの費用がいくらかかるかを考えることによって、「この値段は高すぎないか?」と考え直すことができます。
③1in1outを言い訳にしない
1in1out(一つ買ったら一つ捨てる)はモノを増やさないためには必要なことです。
しかし、「一つモノを捨てさえすれば、新しいモノを買ってもいい」というのは違います。
私は1in1outの考えのおかげで、服が増えることはありませんでしたが、気に入らなくなった服があれば、まだ着られるのに手放して、新しく買うことを繰り返していました。
モノを買ったら、最後まで責任をもって使う。
使わないモノを手放すことに慣れてしまって、そんな当たり前のことをいつの間にか忘れてしまっていたと思います。
モノが多い状態から少ない状態への移行期には、使えそうなものを思い切って捨てることは必要です。
しかし、ある程度減らした後は、手元に残ったものを大切に使い切るよう変わる必要があるのだと思います。
服などはそう簡単には古くならないので、使い切ってから手放すことを心がければ、捨てる枚数も買う枚数も減るはずです。
おわりに
ものすごく長い記事になってしまってすみません。
持ち物を少なくすると、一つ一つのものに対してのこだわりが強くなる方もいるかと思います。
それ自体は素晴らしいことだと思いますが、買うものの数が同じか少なくなっても、一つ一つの単価が上がってしまっては、出費は減るどころかかさんでしまいます。
せっかくこだわりのモノを手に入れても、お金がなくなってしまって悲しい思いをするのでは本末転倒です。
いい意味でケチになることも、本当に満足できる生活のためには必要なのかもしれません。