大人の「ありふれた小さい夢」を否定しない
あなたの小さいころの夢は何でしたか?
私は幼稚園の頃、「お花屋さんになりたい」「幼稚園の先生になりたい」と七夕の短冊に書いた気がします。
中学生の頃は漫画家になりたくて、自分なりにストーリーを考えて漫画のようなものを描いたこともありましたが、親や教師に歯向かってまで芸術関係の道に進むほどの勇気はなく諦め。
高校生の頃は何になりたいのか全然分からなかったけど、グローバルに活躍できたらかっこいいと思っていたし、大学で就活をしていた時は、「日本の文化を世界に発信する」みたいな、スケールの大きいことをするのに憧れました。
仕事をするということがどんなものかを知らなかったからこそ、とてつもない夢を描けたのです。
しかし、社会人になり、一人暮らしをしながら仕事をするようになり、現実を知ります。
子供の頃は抜け落ちていた視点、「仕事と同じかそれ以上に、私生活は大事」であり、「満足いく私生活を送るのは意外と難しい」ということです。
あなたの現在の夢は何ですか?
子供の頃のように、一見かないそうもない、特別な大きな夢を抱いて、それをかなえるために努力している人もいるかと思います。
そんな人を見ると素敵だなと思います。正直うらやましい。
つい、とてつもない夢を持っている人と自分を比較してしまいます。
私にだって、そんな大きな夢がないわけではありません。
あくまで例ですけど、「ブログが書籍化して、印税収入が得られる」みたいな。
しかし、自分の心に向き合ってみると、より本心から望んでいる夢があるのです。
本当に愛する人と幸せな家庭を築くこと。
団欒の時間を取って、週に一度は家族で料理するか外食しに行って、美味しいものを「おいしいね」と言って食べること。
一方で、それぞれの時間を楽しめる、自立した関係性があること。
ものすごく平凡でありふれた、「小さい」夢です。
子供の頃は誰もが結婚して子供を持つものだと思っていたので、当たり前の前提であり「将来の夢」として考慮するほどではなかったことです。
「夢」は、仕事や趣味などで何かを成し遂げて社会的に成功する、「大きな」ものでなければならない。
そういう思い込みはありませんか?
少なくとも私自身は、そういう思い込みがあると思います。
だからこそ、他人の夢と自分の夢を比較してしまったり、自分が本心から願っていることを認められなかったりする。
しかし、夢をかなえても自分や身近な人にしか影響がないような、「小さい」夢であっても、それをかなえることで自分が本当に幸せになれるのであれば、いいのではないでしょうか。
社会的に成功することは素晴らしいことですが、それがイコール「自分の幸せ」とは限りません。
私にとって、「他人と比較しないこと」は自身の大きな課題です。
だから偉そうにアドバイスするのではなくて、自分に言い聞かせる意味もこめて書きます。
夢に優劣なんてない。
社会的な成功を目指すことが全てじゃない。
本当に自分が望んでいることを素直に認めて、それをかなえていこうとすることこそが大切。
自分の心に素直になりましょう。